根管治療について...

Never say Never

当院の根管治療では、隔壁を必ず作り、仮封剤(仮の蓋)には、レジン(歯と同色)を使用しますので、

治療中でも普通に使用していただいても大丈夫ですし、治療中だということがわかりません。

 

当院では顕微鏡を用いた拡大視野下での根管治療をおすすめてしています。

 

根管治療を始めるにあたって必ず必要な資料

 

①歯のレントゲン(通称 デンタル)②パノラマ レントゲン ③CT(断層撮影)1本の歯の根管の形態を断層でみます。

当院では,治療前と治療後に必ず①を撮影します。前回の治療の後,どのようになっているかをわからずして,今日,何をするかを決められないからです。枚数が多くなると。。と気にする方もいますが,すべてデジタル化されていますので,いわゆる被爆量の心配もありません。必要に応じてCTも治療中に撮影します。" レントゲンなくして医学なし " と言われています。歯科は多くが硬組織疾患です。歯科医師は"Bone Doctor((骨の先生)"と呼ばれることもあります。"レントゲンなくして歯科治療なし" です。

 

④口腔内写真

⑤参考模型(噛み合わせの状態などをお口の外からみます)

⑥歯周基本検査(歯周病の状態を調べる基本的な検査です)※根管治療と歯周病は密接な関係があります。

 

ラバーダム防湿

 ラバーダム防湿は,根管治療を行うにあたって,なくてはならないものです。米国では,犬の治療でもラバーダムが用いられます。当院では1997年の開業当初から,ラバーダムを行ってきました。現在では,ネットで調べた患者さんが,ラバーダムをしていますか?と聞いてくる時代です。ラバーダムをしない理由は,コストと手間がかかる,面倒そんな理由です。誰かがみているからするものでなく,治療に必要不可欠だからするのです。パフォーマンスではありません。”最初の一歩,大切な一歩”という言葉がありますが,ラバーダムをしないことを最初に覚えてしまうと,それが当たり前になってしまい,その当たり前を修正するのは,相当な時間がかかります。ラバーダムをできる環境を作って,出来る限りしないといけないのが,本当の姿です。

 

隔壁

ラバーダムをする前に,この隔壁というものを作らないと,ラバーダムはできません。換言すると,隔壁が作れない歯は,ラバーダムができないので,根管治療ができない可能性が高くなります。特に奥歯はそのようなことがあります。残念ながら、現在、隔壁もラバーダムも保険点数に収載されていません(2020年)。

 

歯肉圧排

歯肉圧排(しにくあっぱい)とは、歯肉溝(しにくこう;歯と歯肉の間の生理的な溝)に、規格的な太さの糸(圧排糸 あっぱいし)を挿入し、歯と歯肉の境界を明らかにし、糸の太さ分、歯肉を排除する技術です。この手順を”マニアック”などと記載する歯科医師もいますが、困ったものです。大学の教育でも基礎的に教わる技術です。歯肉圧排なくしては、正確な隔壁や仮歯、型採りもできません。歯肉縁下に虫歯があると抜歯ですとも言われますが、歯肉圧排をしてみれば、その歯が本当に抜歯になるのか、残せるのか、検討する余地も多くでてきます。(これも材料費も技術料も、保険では収載されていません)

 

予約について

1週間に1度診てもらいたいという方がおられますが,その必要性はほとんどありません。すべてではなく,急性症状がある場合は,1週間に2度ほど来院していただく場合もありますが,1ケ月に1度の治療で十分です。その方がレントゲンを比較した時に,状態がよくわかることが多いです。回数を多くすれば早く治療が終わるというのは間違いです。早く終わらせたいのと,良くなるのとは,別の問題です。ここは、患者さんにも理解していただきたいところです。歯の神経を初めて除去する場合と既に除去してある神経管の再治療では、治療の困難さも、回数もおなじではありません。

 

費用について

当院では根管治療~補綴治療(根の治療~被せるところまで)を1つの治療として考えています。前歯と奥歯では治療費も変わってきますし,根の治療が必要なのか,土台をやり直す必要があるのか?外科的なことを行うべきなのか?それは,実際の口の中で歯の状態をみたり,話を聞いたり。レントゲンやCTを撮影してその画像をみないと判断ができません。ゆえに,また,ホームページなどで料金表を掲載しても,正確な料金はわかりません。前述のように、ラバーダム防湿、隔壁作製、歯肉圧排など、基本に則った適切なことをしようと思っても、保険治療ではその点数自体がありませんから、できなくはないですが、現実、材料も技術もすべて無利益で行わなければなりません。そこのピンポイントだけを自費で...。と考える方もいると思いますが、それはそれで無理な事です。

 

犬の治療でも使われるラバーダム防湿。

・術野の清潔を保つ

・唾液の侵入防止

・治療器具の落下防止

・薬剤の落滴帽子

・患歯の明視

 

 

 

 

 

一般外科の開腹手術の時に緑色の布をかけるのをテレビドラマや映画で誰もが見たことがあるでしょう。術野の清潔を保つ意味や術野を明視することなどは,同じような意味があります。術者からしてみると,対象となる歯を明視させることで,その歯に集中でき,とても大切な気持ちになるのも事実です。白衣を着たり,マスクをすると気が引き締まるのと同じです。

 

※写真は港区虎ノ門吉松歯科医院のHPより転載

隙間を埋める

シートや器具の間の隙間は,樹脂で封鎖して,唾液が侵入しないよう,洗浄液が口の中に入らないようにします。とても大切なことです。

Never say Never

根管治療に限らず、絶対に大丈夫と言えないのが医療です。

歯根端切除術の給付金

加入時期や保険会社,保険の種類にもよりますが,外資系生命保険会社では手術給付金がでるようです。との話もあります。ほとんどの保険会社では,約款でも明確にされていないようですので,ご自身の加入されている保険会社にお問い合わせください。